Chapter.1

ビーチバレーを始めるきっかけ

関根:鈴木さんがクロス・ヘッドに入社してどれくらいだっけ?

鈴木:3年目がちょうど終わったという感じですね。過ぎてみれば本当にあっという間です。

関根:前から聞こうと思ってずっと聞けてなかったんだけど鈴木さんがビーチバレーを始めたきっかけは?もしかしたら以前聞いてきたかもしれないけど(笑)

鈴木:最初はビーチバレーではなく中学のバレー部に入ってまして、その時に偶然にも15歳以下の日本代表のビーチバレー選手選考会の通知が学校に届いたんです。最初はまったく乗り気ではなく、代表に選ばれるとシンガポールに1週間行けるので「選ばれたら休める!」って思って応募しました(笑)気持ち的にもややフラついていて、「違うことやりたいな」と思ってた時期だったので、本当にタイミングが良かったんだなって思ってます。

関根:それで、選考会に応募したら見事通過したと?

鈴木:そうなんです。正直軽い気持ちの応募でしたが、選ばれてからはもちろん真剣に取り組みました。バレー部での活動も継続してましたが、ビーチバレーを優先してやってもらいましたね。

関根:何かをはじめるきっかけって、タイミングだよね。それでも、代表に選ばれてからのU21のアジア選手権での活躍は見事だったね。

鈴木:ありがとうございます。ちょうどそのころ、日本でアンダー世代と言いますか下の世代でメダルを取ったことがなかったので、私が初めて日本人で銀メダルというのを取ったことになりました。その後は続いて下の子たちが頑張ってくれて銀メダルとか取っているんですけど、先駆けとなって下の世代を盛り上げることは出来たのかなって思います。

関根:下の世代を育てるというのは、企業であってもスポーツであっても重要。優勝経験もたくさんあると思うんだけど、もっと教えてよ。

鈴木:あんまりガツガツ話しをするとちょっと品がないかと思い謙遜してました(笑)2018年でいえば、大洗大会やジャパンツアーの第6戦ですね。海外でも活躍できてシンガポールのワールドツアー大会でも優勝することができました。その中で特にシンガポール大会は印象に残ってますね。

関根:海外で活躍するってすごいと思うよ。シンガポール大会についてもう少し話しを聞かせてほしいね。

鈴木:実は、中学生の時の最初の海外試合がシンガポールの大会だったんです。その時と同じ場所で開催されたのが2018年のシンガポール大会でした。ちょっと縁があるなぁって思って、何かいける気がしました。そうしたら優勝しちゃいました(笑)

関根:かなりあっさりした言い方だけど、簡単に優勝というわけではないよね?

鈴木:もちろん、中学生の時の屈辱を晴らすために必死に練習に取り組みましたよ。なので、感慨深いと言いますか、自分の中でも「ビーチバレーやって良かったな」って凄い感じました。

Chapter.2

日々の生活が練習

関根:今までの鈴木さんの実績っていうのは、日々の練習とか努力をしないと成し得ない結果だと思うんだけれども、普段の練習はどんな感じなの?

鈴木:私の場合は、他の選手よりも単発単発の練習ってよりかはもう少し応用編みたいな感じで、試合に向けた練習と言いますか、練習の練習にならないように意識して練習しています。試合だったらこういうシチュエーションだよねっていうことをやっています。あとは、やっぱり二人でやるスポーツなのでコミュニケーションがすごく大事だと感じてますね。練習を止めてコーチやパートナーと会話して「ここは良かったよね、逆に悪かったよね」って振り返りを必ずいれるようにしてます。

関根:コミュニケーションはすごく大事だよね。
クロス・ヘッドでも社内のコミュニケーションを活性化させるためにCCcafeという社内のメディアを使ってるけどね。

鈴木:はい、すごく大事だと感じてます。ただ、私はもともとコミュニケーションが上手じゃなくて、できることなら黙々とパソコンを叩いていれば、そういうほうが楽だなって感じていた人間なんですよ。

関根:コーチやパートナーと積極的な会話をしてるって言ってたけど、最初はかなりストレスだった?

鈴木:ストレスまではいかなくても、苦手意識も凄くあったので「どういう言葉を投げかければいいんだろう」って悩みました。

関根:なんかストイックというか、自己研鑽に時間を惜しまないっていう姿勢があるよね。

鈴木:苦手なところから目を背けていたら、ビーチバレーに限らず、一人の人間としてもダメな気がしてまして・・・。しっかりと改善できれば、技術の向上以外でも人間力と言いますか、人としての魅力もレベルアップできるなって思っています。

関根:やっぱり鈴木さんと話しをしていると在り方みたいなものが、アスリートとして全て練習なんだ!っていう心持ちで過ごしているって凄く感じるんだよね。
過去に一緒に食事に行ったじゃない?その時に「食べるのもトレーニング」って言ってたよね。だからゆっくり、しっかり噛んで、自分の身体を作っていくんだということを思いながら食事しているって。だから僕は日常そのものを練習ととらえられているという姿勢が素晴らしいと思うよ。

鈴木:全部がビーチバレーに繋がるような生活にしてしまう癖がありますね。
今日も電車で通勤している時に、平塚から恵比寿までの1時間で、姿勢チェックの時間にあててました。「あぁーまた右に重心かかった」とか思ったりしてます。あと、つり革を見ると懸垂をしたくなっちゃうんですよ(笑)

関根:電車内のマナーだけは気をつけてね(笑)その真面目さやひたむきな性格があるから結果もついてくるんだよね。生活もビーチバレー一色で、「全ては結果のため!」みたいな。

鈴木:そうなんですよ。なんでも置き換えちゃう癖があって・・・。

関根:全くもって悪いってことではないけどね。そこまで打ち込めるってのが凄いし、少しうらやましいかな。

鈴木:例えばコンビニで食事を買うときも、当然塩分や糖質などは気にしますね。果たしてこの食事はビーチバレーにおける体づくりに必要なのかとか。そんなこと考えながら商品選んだりしているので、コンビニだったら大体の栄養素も商品を見ただけで分かるようになりました(笑)

関根:僕も年齢的に気をつけないといけないんだけど、なかなかね・・・。

鈴木:無理のない範囲で気をつければいいと思いますけどね。食べたいなら運動するとか、うまくバランスをとるのが重要じゃないかなって思います。

関根:バランスね・・・。なんとか頑張ってみようかな。
バランスといえば、忙しい練習の合間を縫って出社して、社内業務をこなしてもらってるけども、気持ちの切り替えはどうやってるの?

鈴木:そこは、本能的にというか、自然に切り替わってますね。いい環境でビーチバレーをさせてもらってるので、少しは業務で恩返ししたいって思ってます。
あと、気持ちの切り替えとかではないんですが、皆さんよりデスクワークをしている時間って少ないじゃないですか。だから「なんで午後から来てるの」みたいな印象を持っている人もいると思うんですよ。なので、選手だから午後から来てもいいみたいな雰囲気とかはあまり出さないようにしてます。

関根:もちろん、社員の全員は鈴木さんの活動も理解しているし応援もしてる。一方で、今日は試合だっけ?練習だっけ?みたいなところはちょっとあるかもね。

鈴木:短い時間の中で業務をこなすことも重要なんですが、個人的には皆さんとのコミュニケーションを大事にしたいですね。まだしっかりとできてはいないんですが、沢山の人と会話をして、鈴木千代という存在とビーチバレーを知ってもらいたいと思ってます。

関根:前話したけど、僕はラグビーやってたでしょう。僕らの頃って、岩手県釜石の新日鉄釜石というのがすごく強かったんですよ。日本一七連覇を当時成しとげてね。新日鉄釜石って製鉄所なんだけど、普段は溶鉱炉の目の前で、作業着を着て作業しているんですよ。本当に文字通り「鉄の男たち」って言う感じで。その鉄の男たちが年に一度東京に行って、数ある強豪チームを打ち破ってナンバーワンになる。応援団も国立競技場で大漁旗を振りながら一体となって応援してるんだよ。
鈴木さんの場合も同じで一緒に働いている鈴木さんがビーチバレーのコートの上で躍動しているっていうと応援してたくなるよ。

鈴木:ありがたいお言葉です。
やっぱり身近に感じてもらうというのが一番だと思います。「この人誰だっけ」っていう人の応援はしにくいですしね。

関根:当然、僕らも努力しないといけないと感じていて、例えば半年に一回開催する全体会議とかで、鈴木さんを表彰したり、全体会議後の懇親会で親睦を深めてもらうとかね。そういうのがあってもいいよね。

鈴木:来年の全体会議では、何かしらの情報を皆さんに発信できたら嬉しいです。

Chapter.3

ビーチバレーを通じてクロス・ヘッドに貢献する

関根:ちょっと前置きが長くなるけど、クロス・ヘッドはITエンジニアの会社で、皆にはITっていうものを武器にプロフェッショナルとして活躍してほしいし、社会に対しても貢献してほしいと思ってるんだよね。ITの世界ってとても面白い世界なんだけど、非常にスピードが早い世界。逆に言うとチャンスはあるけど、プロフェッショナルとして勉強し続けないといけないと言うか、努力しないといけない。挑戦し続けるという向上心を大切にすることがとても大事。ただ、挑戦とか向上心とかって分かりづらいじゃない。特にホワイトカラーで挑戦してますみたいなことは伝わりにくいし。
だから、アスリート社員として鈴木さんの迎え入れを決めた時は、高い目標に向かって挑戦している姿勢だとか、自分を高みに持っていきたいという向上心をクロス・ヘッドの皆に伝えて、挑戦している姿って美しいって実感してもらいたかったんだよね。

鈴木:仕事の環境は違いますけど、同期の子を見てると、「資格取りました!」って話が耳に入ってくるので、すごく頑張ってるなって。私も頑張らなきゃなって。お互い場所は違いますけど、自分なりに自分の場所で得意な分野で勝負していると思うので、相乗効果と言いますか、お互いが高めあっていければいいなってクロス・ヘッドに入社してから強く想うようになりました。

関根:アスリート採用だからビーチバレーをすることが仕事の一部になると思うから業界とかは気にしないと思うんだけど、IT業界に身を置くということになにかしらの不安はなかったの?

鈴木:不安とかはなかったです。逆に、ITの会社に入るっていうのが楽しみでしたね。あえていうなら、アスリート社員というのを受け入れてもらえるかということだけは不安でした。

関根:入社してみたらそんな不安も吹き飛んだでしょ?

鈴木:そうですね。積極的に話しかけてくださる方もいたので救われました。ただ、さっきも話したように、まだコミュニケーションをしっかりととれていない方もいるので私から積極的に会話したいと思ってます。何事も情熱をもって挑戦するということが大事ですね。挑戦という意味では、コミュニケーションをとるのが未だに苦手だったりもするので・・・(笑)

関根:情熱と挑戦っていい言葉だよね。僕も好きな言葉。

鈴木:スポーツでも会社でも共通してると思うんですよ。情熱と挑戦って。

関根:そうなんだよね、だから鈴木さんはビーチバレーというスポーツを通じて、情熱をもって高い目標に向かって挑戦をしている。クロス・ヘッドの社員も、月曜日から金曜日まで仕事をして、ITの世界で情熱をもって、様々なことに挑戦してほしいと思ってる。

鈴木:いつも感じてますが、ビジネスマンとして働く皆さんの方が凄いと思いますよ。

関根:そこは鈴木さんも僕たちも同じだよ。逆に言ったら、クロス・ヘッドの社員はビジネスマンというものを通じて自分を表現してる。そしてビジネスマンという括りの中で自分の人生を充実させてほしい。そのためには、情熱と挑戦ってとても必要でね。
鈴木さんの仕事は、情熱と挑戦を持ってビーチバレーに取り組む姿をクロス・ヘッドの社員に見せることなんだよ。大袈裟に言えば、仕事というより使命っていうかね。そこに誇りと自信を持って堂々とやってくれれば、僕としてもうれしいなって思います。

鈴木:ありがとうございます。情熱と挑戦という姿を見せる一番の方法はオリンピックだなって思ってます。いくら練習を頑張っても結果がついてこないと、ただ頑張っているだけになってしまうので・・・。だから、東京オリンピックの開催が決まった瞬間から「あ、これだっ!」って思いました。そこから3年が経って、今の自分はオリンピックを狙える位置にある。だから何としてもつかみ取りたいです。

関根:あんまり気負わずね。会社への貢献ってのが強すぎると競技生活がぶれちゃうから、自分の夢の実現に向けて集中してくれれば。
だけど、そういう気持ちでいてくれることがとっても嬉しいし、発信という意味では、僕たちも考えて企画してみるよ。一日の密着とかしながら、実は電車の中で平衡感覚保ってますとか(笑)クロス・ヘッドのITエンジニアは電車の中では資格試験の勉強をしていますみたいなこともあるから、意外に重なったりするんだよね。情熱と挑戦って言葉以外に、生活の指針になっている言葉があれば教えてほしいな。

鈴木:「有言実行」ですかね。中学生ぐらいから意識している言葉です。この言葉が好きで、自分が言ったことは必ず達成するっていつも言い聞かせてます。

関根:素晴らしいね。鈴木さんのクロス・ヘッド社員としての仕事は、自分の大好きなビーチバレーを一生懸命やることだし、それを是非クロス・ヘッドの社員に伝えてほしい。
そして、自分の仕事、つまりビーチバレーに誇りを持ってほしいな。もう一つ付け加えるなら、ビーチバレーができる環境があるということに幸せを感じて、その幸せはみんなに支えられているっていうふうに思えれば、ますます色々な人の力を自分の力にできると思う。これからの活躍を期待してます!