【パッケージ版 Garoonサポート終了 徹底解説⑥】クラウド移行の進め方のコツ

クラウド移行の進め方のコツ パッケージ版 Garoonサポート終了 徹底解説⑥

 

著者:小島真鈴
著者 小島真鈴
文系出身のkintoneエンジニア。
2020年新卒入社以来、業務理解力を武器に、顧客に寄り添ったシステムの提案と構築を行う。
kintoneカイゼンマネジメントエキスパートおよびSC-Garoon資格を保持し、「kintoneのことならなんでもおまかせ!」はもちろん、「Garoonのこともおまかせ!」な頼れる存在。
趣味はバスケ観戦で、最近は麻辣湯に夢中。

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第1回:サポート終了の概要と今後の選択肢
第2回:サポート終了後の継続利用に潜むリスクとは?
第3回:知っておきたい!クラウド版の特徴とメリット?
第4回:クラウド移行の費用とスケジュール
第5回:よくある失敗と成功のヒント
第6回:進め方のコツ ←閲覧中の記事

はじめに

「パッケージ版 Garoonのサポート終了 徹底解説」の第5回では、クラウド移行のよくある失敗と成功のヒントを、移行事例とあわせてご紹介しました。

クラウド移行は、単に「やる」と決めるだけでは成功しません。
実際には、相談先の選定や社内調整、プロジェクト体制の構築など、複数のステップを計画的に進める必要があると言われています。
こうした準備が不十分だと、社内の合意形成に時間がかかるなど、移行の遅れにつながる可能性があります。

今回は「パッケージ版 Garoonのサポート終了 徹底解説」の第6回として、相談先の選び方から社内調整のポイントといったクラウド移行をスムーズに進めるためのコツを詳しく解説します。

クラウド移行の相談先、どう選ぶ?

クラウド移行を進めるうえで最初のステップとなる「情報収集」と「相談先の選定」はその後の進め方やスムーズさにとって、重要とされています。
ここでは、情報収集や相談先の選定のポイントを整理します。

相談から移行までの流れを把握しておく

クラウド移行を検討する際には、事前に情報収集しておくことが重要とされています。
特に、相談から移行までの流れを事前に把握しておくことは、クラウド移行をスムーズに進めるうえで役立つポイントと言えるでしょう。

一般的には、初回相談で現状の課題や目的をヒアリングし、必要に応じて現地調査を行います。
移行作業では、要件定義や設計、中間サーバーの構築、リハーサル移行、本番移行といった工程を経て、最後に運用開始とサポートが続くという流れになることが多いようです。

移行の流れを理解しておくことで、自社がパートナー企業に依頼すべき範囲を把握することができるため、相談先を選定しやすくなると考えられます。
その後の社内説明や稟議もスムーズになるケースも少なくありません。

クラウド移行の詳細なスケジュールについては、「パッケージ版 Garoonのサポート終了 徹底解説」の第4回で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

ウェビナーやセミナーで情報収集

ウェビナーやセミナーを活用し、情報収集するのも良いでしょう。
サイボウズやパートナー企業が開催するウェビナーやセミナーでは、クラウド移行の具体的な事例や、移行時に気をつけたいポイントを学べる機会があります。

クロス・ヘッドでは、サイボウズと共催でパッケージ版 Garoonクラウド移行に関するセミナーを開催しました。現在、オンデマンド配信を行っておりますので、この機会にぜひお申込みをご検討ください。

【オンデマンド配信】パッケージ版Garoonからクラウド版へ、移行メリットや成功のポイントとは?
https://topics.cybozu.co.jp/seminar/2025/11/post-31989.html

IT担当が不在でも安心な進め方

Garoonは全社的に利用されることが多いシステムですが、中小企業や部署単位でGaroonを利用している場合、専任のIT担当者がいないケースも少なくありません。
こうした場合でも、移行の知識やノウハウを持つ「パートナー企業」をうまく活用することで、クラウド移行を進めることは可能とされています。

なかでも、移行に関する作業を丸ごと依頼することができるパートナー企業を選定することをおすすめします。
現状の利用環境調査から移行計画の策定、データ移行、運用開始後のサポートまで、一連の流れを支援してくれるため、IT担当者が不在であってもスムーズに移行を進めることができるでしょう。

サイボウズのパートナーネットワークを活用する

サイボウズのパートナーネットワークには、Garoonの導入や移行、カスタマイズに精通したパートナー企業が多数あります。
パートナーを選ぶ際には、過去のクラウド移行事例や対応範囲、スケジュールへの柔軟性を確認しておくと安心でしょう。
特に、移行後の運用サポートまで対応できるかどうかは、長期的な安定運用を考えるうえで重要なポイントといえます。

ここまで、クラウド移行の情報収集のポイントや相談先の選び方をご紹介しました。
次の章では、実際にクラウド移行プロジェクトをどのように進めていくか、その具体的な進め方と社内調整のコツについて見ていきます。

クラウド移行プロジェクトの進め方

クラウド移行を決めた後は、プロジェクトをどのように進めるかが重要なポイントになるといわれています。
特にGaroonのような全社的に利用されるシステムの場合、複数の部門や立場が関わるため、理解や協力を得るための工夫が求められる場面が少なくありません。

ここでは、社内調整や体制づくりのコツを整理します。

社内稟議・決裁を通すポイント

クラウド移行を進めるには、社内での稟議や決裁をクリアしなければならない場面もあるそうです。
その場合、費用やスケジュール、移行によるメリットとリスクを整理した資料を事前に準備しておくことをおすすめします。

特に「なぜ今クラウド移行が必要なのか」を明確にすることが理解を得るうえで効果的と考えられます。
サポート終了の時期やオンプレミス維持にかかるコスト、セキュリティ面での懸念など、現状の課題を具体的に示すことで、理解を得やすくなることでしょう。
また、移行後の効果として、運用負荷の軽減やプラグイン導入による業務効率化などの業務改善につながるポイントを示すことも有効です。

費用面では、初期費用(例:クラウド移行の作業費用)とランニングコストの比較を提示することで、長期的なコストメリットを説明しやすくなるといわれています。

こうした情報を整理したうえで提示することが、社内稟議や決裁をスムーズに進めるためのポイントになるでしょう。

プロジェクト体制づくりと現場の巻き込み方

クラウド移行を円滑に進めるためには、IT部門だけでなく、業務部門や経営層を巻き込んだ体制づくりが求められる場面が多いようです。
役割分担を明確にし、定期的な情報共有の場を設けることで、進行がスムーズになると考えられます。

また、現場の協力を得るためには、移行後のメリットを具体的に伝えることが効果的といわれています。

たとえば「クラウド化によって便利な機能が追加され業務がしやすくなる」「メンテナンス負荷が減る」など、業務改善につながるポイントを示すことで、前向きな姿勢を引き出しやすくなるでしょう。

パートナー企業の活用方法

クラウド移行のプロジェクトを進める際には、パートナー企業をプロジェクト推進のサポート役として活用することも効果的といえます。
パートナー企業によっては、移行作業の実施だけでなく、スケジュール管理や社内説明へのアドバイス、現場メンバーへの研修など、プロジェクト全体を円滑に進めるためのサポート役を担う場合もあります。

特に、社内で移行に関する知識や経験が不足している場合、パートナーを「専門知識を持つアドバイザー」として位置づけることで、意思決定や調整がスムーズになるとされています。

こうしたサポートを受けることで、社内リソースを効率的に使いながら、移行を計画どおりに進めやすくなるのではないでしょうか。

社内調整をスムーズに進めるコツ

クラウド移行を進めるうえで、社内での合意形成が課題になることがあります。
ここでは、関係部門との合意形成をスムーズに進めるためのポイントを整理します。

関係者の利害を整理する

クラウド移行は、IT部門だけでなく業務部門や経営層など複数の立場が関わるため、それぞれの関心や懸念を把握しておくことが重要とされています。

IT部門ではセキュリティや運用負荷の軽減に目を向ける傾向があり、業務部門では操作性や業務効率化に関心が集まることが多いようです。一方で、経営層は長期的なコストや投資効果、リスク低減を重視するケースが少なくありません。

たとえば、IT部門には運用負荷の軽減を、業務部門には操作性の改善を、経営層には長期的なコスト面の利点を示すなど、説明の切り口を工夫することが有効と考えられます。

こうした視点を理解し、それぞれにとってのメリットを丁寧に説明することで、プロジェクトが進めやすくなることが期待できます。

コスト・リスク・メリットをわかりやすく伝える

社内で説明を行う際には、クラウド移行にかかるコストやリスクだけでなく、得られるメリットについてもバランスよく示すことが望ましいと考えられます。

クラウド移行費用やランニング費用といったコスト面を明確にしながら、データ移行時のトラブルや運用変更に伴う一時的な混乱といったリスクについても率直に触れることが安心感につながります。
特に、長期的なコスト削減やセキュリティ強化といった要素は、組織の意思決定に影響を与えることが多いとされています。

そのうえで「運用負荷の軽減」「コミュニケーションの強化」「障害対応の迅速化」など、業務改善につながる具体的な効果を示すことで、前向きな理解を得やすくなるでしょう。

社内説明で押さえるべきキーワード

説明の際には、意思決定に関わるキーワードを取り入れることで理解が進みやすくなる場合があります。

たとえば、パッケージ版のサポート終了という事実を示すことや、古い環境を放置することによるセキュリティ上の懸念を具体的に説明することで、移行の必要性を感じてもらいやすくなります。

さらに、クラウド移行によって得られる長期的なコスト面の利点を示すことで、投資効果を納得してもらえる可能性が高まります。

このように「サポート終了」「セキュリティリスク」「長期的なコストメリット」といったキーワードを押さえたうえで社内説明に臨むことで、稟議や決裁のスピードが上がることも期待できます。

まとめ

今回は、クラウド移行をスムーズに進めるためのポイントとして、相談先の選び方からプロジェクト体制づくり、社内調整の工夫までをご紹介しました。
クラウド移行はシステムの切り替えだけでなく、社内での理解や協力を得ながら進めることが重要になるといえます。

次回は、シリーズの最終回として、「よくある質問(FAQ)」「今すぐ始めるべきアクション」をまとめる予定です。ぜひご覧ください。

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