kintone(キントーン)でDXはじめませんか?

kintone(キントーン)でDXはじめませんか?

このコラムをご覧の皆さんはkintone(キントーン)をご存知の方も多いことでしょう。当社ではkintoneを活用しスモールスタートで着実なDX推進をおすすめしています。ただ、一般にはkintoneはなかなか説明しにくいサービスという印象がありますよね。

今回はkintoneの基本をできるだけわかりやすくご紹介し、DXへの活用方法までみていきたいと思います。

kintone(キントーン)とは

kintoneを説明するとき、さまざまな表現が使われます。

● サイボウズが提供するクラウドサービス
● サイボウズの業務改善プラットフォーム
● サイボウズが提供しているWebデータベース型の業務アプリ構築クラウドサービス
● サイボウズが提供するノーコード開発可能なクラウドサービス

kintoneはサイボウズ株式会社が提供するサービスですので、前半部分のサービス提供主体は明確です。問題はそのあとの表現です。

どれも正しい表現ですが、これらの表現から具体的なサービス内容を思い浮かべるのは難しいのではないでしょうか。9割ぐらいは分かるような気がするものの、あと一歩明確にイメージすることができず、何かモヤモヤする感じはよくわかります。

実際にkintoneに触れてみると「そういうことね」と理解できるのですが、頭の中で想像するのは難しいのではないかと思います。

しかしながらこの、すぐにはサービスのイメージが湧きにくいということが、逆の見方をすると、用途が限定されておらず、使い方次第で用途がいかようにも広げられるという、kintoneの特長をあらわしています。

混乱させてしまいましたね。
次はもう少し具体的に説明しましょう。

kintoneでできること

kintoneは月額課金で利用できるサイボウズ社のクラウドサービスです。kintoneは単一の業務や用途だけに用いるタイプのクラウドサービスではなく、kintoneというプラットフォーム(サービス提供基盤、またはサービス提供環境)です。

誤解を恐れずに大胆な例で説明すると、小学校のグラウンド(運動場)を思い浮かべてください。グラウンドをプラットフォーム(サービス基盤)に例えると、体育の授業のほか、運動会、朝礼などいろいろな用途に使えますよね。kintoneはこのグラウンドのように、使う側のニーズや工夫次第でいろいろな用途に使うことができる「場」とも考えることができるでしょう。

kintoneはさまざまな用途に使えるプラットフォームですが、この用途を「アプリ」という単位で管理します。先ほどの例ですと、グラウンドで行う運動会や朝礼にあたるのがアプリです。ちなみにこのアプリはkintone上に複数作成できます。

顧客管理の用途にkintoneを使う例に考えてみましょう。
まず表計算ソフトで作成した顧客一覧表を思い浮かべてください。顧客名のほか、住所や電話番号、メールアドレス、部署名などの情報が横にずらっと1行で記載され、そうした行が何百何千行と下に続くリストです。

kintoneではこうした1つの用途(この場合は顧客管理)に向けたデータを「アプリ」という単位で管理します。アプリには名前を付けることができます。
アプリを開くと、そのアプリで管理するデータの一覧が表計算ソフトのように表示されます(レコード一覧画面)
各行(レコード)の先頭にあるアイコンをクリックすると、その行の詳細画面が表示されます(レコード詳細画面)
なおレコード一覧画面の表示形式は表形式のほか、権限設定によりカレンダー形式・カスタマイズから選択できます。

アプリ → レコード一覧画面 → レコード詳細画面

レコード一覧画面ではデータが表形式で表示されます(アプリ作成時に表形式を選択した場合)。
レコード一覧画面の例

レコード詳細画面では各項目がフィールドと呼ばれる入出力エリアにそれぞれ分かれて表示されます。
レコード詳細画面の例

引用元)サイボウズ株式会社 kintoneヘルプページ
https://jp.cybozu.help/k/ja/

レコード詳細画面の各フィールドはドラッグ&ドロップのマウス操作で好きな位置に配置でき、使いやすいように自らレイアウトすることができます。また、フィールドからの関連情報の参照や、表示書式の設定、フィールド値の自動計算など、数々の機能が提供されています。

kintoneアプリにはほかにも、表示するデータを絞り込んで一覧を作成する機能や、データからグラフを作成する機能もあります。
さらに、チーム単位でチャット形式のコミュニケーションができる場である「スペース」や、高度な管理機能も備わっています。
モバイル利用も可能です。なおアプリはスペースの中にも作成できます。

このように自由度が高く、効率的なデータ活用のための多様な機能をもち、使い方次第でさまざまな業務用途に活用することができる。それがkintoneです。

kintone活用のコツ

kintoneは「アプリ」という単位でデータを管理すると説明してきました。このアプリ、自作するだけでなく、すでに多くのサンプルや、プログラミングなしでアプリの機能が拡張できる「拡張機能(プラグイン)」が提供されています。もちろん自らカスタマイズ開発することもできます(この場合はJavaScript/CSSのプログラミングが必要)。

kintoneアプリをゼロから自作してもよいのですが、kintoneを手早く活用するコツとして、まずは多数提供されているサンプルアプリから自身のニーズに近いアプリを探してみましょう。サンプルアプリはデザインや設定を変更できるので、使いやすいように変更してみてはいかがでしょうか。

その上で機能的に不足すると感じた場合は、次に拡張機能を探し、よりニーズに近いものがあれば試してみましょうまた、プログラミングの腕に覚えありという方は無償公開されているサンプルコードがありますので、そちらもご確認ください。

サンプルアプリ          https://kintone-sol.cybozu.co.jp/apps/
拡張機能             https://kintone-sol.cybozu.co.jp/integrate/
cybozu developer network   https://developer.cybozu.io/hc/ja

ここでは大まかなkintone活用のコツをご紹介しました。このほかにもkintoneには数多くの機能がありますので、くわしくは製品ページなどご確認ください。

サイボウズ株式会社 kintone製品ページ
https://kintone.cybozu.co.jp/

 

kintoneのDXへの活用

当社がおすすめするkintoneのDXへの活用法は、kintoneを複数サービス間の仲介役として活用するやり方です。みなさんはすでに業務の中で無意識のうちにさまざまなサービスをご利用中と思います。例えばメール、FAX、売上管理、営業活動管理、顧客管理、会計管理など。

これらのサービスは個々には非常に便利なのですが、それがゆえに現場では縦割りになっていて、同じようなデータを複数のサービスで重複して保持し管理している例も多いのではないでしょうか。またその重複の影には、人手による手入力が隠れていることも多くみられます。

当社がおすすめするDXは、たとえばサービスAとサービスBで重複して管理する情報を、kintoneを介して連携共有します。そうすることでデータ重複が解消され、手入力も必要なくなり、結果として業務改善につながると考えています。

たとえば簡単な例では、CTIシステムと連携し電話着信時にkintone上の顧客情報をオペレーターの画面に自動表示したり、各サービスに分散する営業情報をkintoneに集約してダッシュボード表示するなどです。

こうすると、まずその業務の担当者が改善を実感します。端的にいうと仕事がラクになります。単にラクになるだけでなく、ラクをした上で全体の業務効率は改善されていくのです。

このような小さな改善を着実におこない、現場の成功体験を積み重ねることが最終的には全社のDX成功につながっていくと当社では考えています。

みなさんもkintoneを活用してスモールスタートで着実にDX推進してみませんか。

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