皆さんは働く場所(オフィス)に対してどのような思いを持っていますか?
特に支障なく業務遂行ができればオフィスの外観やOA機器などにこだわりはないという方もいれば、より快適なオフィス環境を望み、オフィスでは従業員同士交流を持ちたい、持てる場が欲しいという方もいると思います。
オフィスへの要望を全て叶えることができれば理想的ですが、現実は従業員数や床面積、ビル設備、コストなど、制約が多いのも事実です。
このような要望を叶えるチャンスの1つにオフィス移転があります。
ただし、オフィス移転は単に現オフィスの機器や什器を新しいオフィスに持って行けば完了、というものではありません。
情報システム部門(情シス)の目線でオフィス移転に携わることを考えると、「IT環境の移設」が特に頭を悩ませるポイントの1つになるのではないでしょうか。
そもそも、オフィス移転にともなうIT環境の移設は情シス担当者だけで対応しきれるものでしょうか?
一緒に考えていきましょう。
目次
オフィス移転はDXのチャンス?
オフィス自体の経年劣化や従業員の増加、リモートワークの浸透による出社率の低下など、オフィスの見直しが必要となる転機はいくつかあるでしょう。
オフィス移転に関わる投資は収益に大きな影響を与えることが多いので、企業にとっても大きな意思決定が伴います。
一方で、オフィス環境が改善されれば従業員満足が向上し、従業員のモチベーションが上がることで収益改善が期待できるほか、採用シーンでも働く場所としてのオフィスをアピールポイントにできるなど、プラスの効果もはかり知れません。
そのため、オフィス移転プロジェクトは特に失敗したくない施策の1つではないでしょうか。
加えて、オフィス移転は企業の業務プロセスやITインフラを見直す絶好の機会でもあります。
たとえば、古いシステムの刷新やクラウド化、ゼロトラストセキュリティなど最新のセキュリティ対策の導入、ペーパーレス化の推進などの施策を同時に進めることで、移転の効果を最大化することが可能です。
また、これらの施策はDXを加速させる効果も期待できます。そのためオフィス移転はDX推進の起点となり得る好機にもなるでしょう。
さて、このように重要なターニングポイントとなるオフィス移転が実際に決定した際、情シスに求められる動きや業務にはどのようなものがあるでしょうか?
オフィス移転とDXの関係
先に記載した通り、オフィス移転はDX推進の起点となり得る好機です。
そして、その中心にいるのは情シスに他なりません。
新しいオフィスでは、IT環境整備として、インターネット回線の選定やネットワーク構築、セキュリティ対策などの実施が不可欠です。
情シスはこれらを計画・実行するだけでなく、働き方改革や業務効率化を見据えたIT環境の設計も求められます。たとえば、フリーアドレスに対応したWi-Fi環境や、クラウドサービスの導入・最適化などが挙げられます。
さらに、オフィス移転は「変化を受け入れる文化」を醸成するタイミングでもあります。
従業員の働く環境が変わるタイミングで、業務プロセスやツールの見直しを行えば、自然とデジタル化への意識も高まります。
情シスが主導して、紙ベースの業務をデジタルに置き換えたり、部門横断的なコミュニケーションツールを導入したりすることで、DXの基盤が整ってゆくでしょう。
情シスは単なる「裏方」ではなく、企業の未来を形づくる「推進者」としての役割を担います。オフィス移転という節目をDXへの第一歩として活かすかどうかは、情シスの手腕にかかっていると言えるでしょう。
オフィス移転時のネットワーク設計構築などはノウハウが求められる…
さて、オフィス移転プロジェクトが動き出した際に、情シス担当者が考慮すべき対応を考えてみましょう。
- 設計方針の策定
→現状のIT機器構成(ネットワーク構成など)の把握
→新オフィスのレイアウトとIT環境要件の確認 - 新オフィスのIT環境設計や手配
→ネットワーク構成や機器配置、IPアドレスの設計
→必要な機器や回線の選定・手配
→インターネット回線の新規契約または移設の手続き - 業者選定
→候補業者の選定とコミュニケーション
→実績や対応可能範囲の確認
→提案力やコスト、作業品質、柔軟性の判断 - ベンダー(業者)コントロール
→スケジュール管理(とくにベンダー間の作業日程調整)
→進捗状況管理と作業品質管理 - 廃棄物処理の手配
→業者選定
→対応可能範囲の確認
→回収作業のフロー明確化
→産業廃棄物管理票(マニフェスト)管理 - 機器等切り替え対応
→作業立会い
→搬出入経路確認・ビル管理等への申請手続き
→機器の搬出・搬入
→最終動作確認
など、これらはほんの一部にすぎません。
これらの対応のうち、オフィス移転で一番難しいのが、業者間の作業日程調整(「取り合い」とも言う)です。オフィス移転工事では、ビル指定業者による工事が終わり、自社選定業者の工事によって壁が立ち、床(OAフロア)の敷設が終わり、電気やLANの工事が終わるまで情シスによるIT設備関連の作業は「待ち」となることも多いです。(ビルによっては壁やドアの設置工事もビル指定業者工事となる場合もあります)
また、その後も什器(机や椅子、棚など)の搬入・設置などがありますので、様々な業者が入り乱れての作業になります。情シス担当者は関係部署と交渉し、この業者間の「取り合い」を上手く調整し、IT環境設備を期限内にユーザーが使えるよう設置し、正常動作確認まで終える必要があります。
さらに重要なのは、これらの業務は通常業務と並行して進めなければならないという点です。日々のトラブル対応やシステム運用、社内からの問い合わせ対応などの情シス業務がプロジェクト進行中に止まることはありません。しかも、移転先のオフィスは現オフィスから離れた場所にあることがほとんどです。
このような状況下で、全てを自社内だけで対応しようとすると、人的リソースも時間も限界を迎えてしまうでしょう。
情シス部門が限界を迎える前に、オフィス移転と通常業務を両立して進行できる方法を検討しましょう。
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オンサイト/リモートを駆使し、簡単な作業からITコンサルティング業務まで、お客様の課題やお悩みに寄り添う伴走型支援で情シス業務全般に関する幅広いご支援を行っています。
IT化が特に進んだ現在、情シス担当者だけで抱え込まずに分担できる業務は分担するのがオススメです。
・新オフィスのIT環境設計方針のご相談
・回線やキャリア選定
・新オフィスのIT環境設計・構築、および機器・回線の手配
・ベンダー(業者)選定およびコントロール
・切り替え時の現地立会い など
日ごろの情シス業務では機会の少ない業務も『情シスSAMURAI』なら数多くの対応経験から得た知見が豊富ですので、安心してお任せいただけます。
オフィス移転におけるIT関連の実務や業者との調整、技術的な判断などは経験豊富な『情シスSAMURAI』にお任せいただくことで、情シス担当者は「自社で判断すべきこと」に集中することができます。
また、業者選定や技術的な交渉といった専門性の高い業務も仲介・対応可能ですので、IT環境の移設のスムーズな進行もご支援。
もちろん、オフィス移転に合わせてDX推進を進めたい場合もご相談ください。会社の事情に合ったDX推進をご提案します。
「自社で判断すべきこと」と「任せるべきこと」の線引きを明確にし、任せるものは任せてしまうことが、オフィス移転プロジェクトを成功に導く鍵となるでしょう。
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情シス担当者は、情シス担当者しか対応できない重要な業務に注力できるでしょう。
さらに、このオフィス移転に合わせて先に記載したようなクラウド化、ゼロトラストセキュリティなど最新のセキュリティ対策の導入などを実施すればDX推進、ひいては会社の事業競争力強化の第一歩となるでしょう。
皆さまも新しいオフィスでDXも始めてみませんか?
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