懸案だった在庫をリアルタイムに把握できるシステムがようやく完成。
基幹システムとの連携でも良きアドバイスを期待しています!
(写真左から、小川峰株式会社 伊藤様、クロス・ヘッド株式会社 齋藤)
日本のミセスを明るく元気にするブランド「TELVIAN」を展開するアパレル事業部と、テキスタイルの限界に挑戦し続け多様性を実現しているテキスタイル事業部を展開する小川峰株式会社。今回、kintoneで開発したアパレル事業部の在庫管理システムをブラッシュアップし、リアルタイムに在庫を把握できるようにするため、クロスヘッドのアドバイザリーサービスSAPoTToを利用しました。
伊藤様当社はアパレルとテキスタイルに特化した企画・製造の会社です。アパレル事業部は、ハイミセス向けの婦人服がメインの自社ブランド「TELVIAN」を展開。企画・開発から自社専用工場で生産まで行っています。テキスタル事業部は、当社の研究開発組織「ogawamineLAB」が発信する布の企画・製造部門です。多くの方に使用いただける定番商品10,000点以上を取り揃える「Crista」と、テキスタイルのプリント素材ブランド「PRINT BOOK」を展開。シンボリックな素材に特化し、国内外の舞台衣装やイベント衣装などにご用命いただいています。
伊藤様営業サポートなど、アパレル事業部のサポート全般がコア業務です。情報システム部門がないので、kintoneのようなツールの導入・運用にも携わっています。
伊藤様在庫管理システムを構築する用途で2017年頃にkintoneを導入しました。kintone導入前までは基幹システムとExcelで在庫管理を行っていましたが、基幹システムで把握できていたのは「どこに、何が、大体いくつあるか」という大雑把な情報のみだったため、共有ストレージにExcelの在庫管理ファイルを置き、関係者で随時更新していました。しかし「更新履歴が不明」「同時に編集するとコピーが作成されてしまう」などにより、最新データを見分けることに注意しなければならない状況で、円滑な業務ができていませんでした。
そこで、当社の代表が見つけてきたのがkintoneでした。当社の代表はITリテラシーも高く、内製する上でコスト面や使い勝手が良さそうということが、kintoneを選んだ大きな要素だったと聞いています。導入後は代表と二人三脚で取り組みながら在庫管理システムの構築を進め、実際に業務に活用できるまでになりました。
現在は私がメインとなって在庫管理システムの構築と運用を行っています。実際に業務で運用しながら、アプリやプラグインを随時増やしている感じです。アプリをつくるのも大変ですが、何千という商品点数があるため、マスタ登録にも時間がかかります。毎シーズン何百と増えていきますから、それに苦労しますね。
なお、kintone自体はアパレル事業部とテキスタイル事業部両方に導入していますが、お話しさせていただく在庫管理システムはアパレル事業のみのもの。取り扱っている商品が異なるため、テキスタイル事業部は独自でシステム構築しています。今回、クロスヘッドのSAPoTToで支援していただいたのは、アパレル事業部の在庫管理システムのkintoneが対象です。
伊藤様在庫をリアルタイムに把握できるシステムを構築できないのが課題でした。その理由は1つの商品に複数の色展開があることです(サイズは1種類のみ)。分かるのは品番単位の在庫のみで、どの色が何枚あるかまではリアルタイムに把握できませんでした。もちろん、カラーコードやカーラーデータというアプリをつくって連携させようとしましたが、上手くいきません。そもそもコーディングの技術まではありませんから、自分たちだけでの構築に限界を感じていました。
伊藤様何か解決の手立てが見つかればと思い2020年11月、幕張で開催されたCybozu Days 2020 「エゴ&ピース」に足を運びました。そのとき、クロスヘッドのSAPoTToや在庫管理システムに使えそうなプラグインに出会いました。 両社から話を伺い、SAPoTToを選定した理由は大きくは2つ。ひとつはコストです。プラグインは当社の予算をオーバーしていました。一方、SAPoTToのさくっとプランは相談会開催3回で36万円と明確。手頃な価格だと思いました。 もうひとつは機能・サービス内容です。当初検討していたプラグインはチャットがメインで、リアルタイムに在庫を把握する機能に特化しているわけではありませんでした。その点、SAPoTToのさくっとプランはkintoneの操作レクチャーから業務・要件ヒアリング、アプリ構成の提案、アプリ作成支援まで行ってくれるサービスでした。SAPoTToで取り組めば、求める在庫管理システムを構築できる期待とともに我々も勉強できると思い、依頼することに決めました。
伊藤様当社が思い描く理想の在庫管理システムをお伝えするのにかなり時間を頂戴しましたが、おかげさまで我々が求めていた在庫をリアルタイムに把握できるシステムが完成しつつあります。現在は試用稼働中で、利用しているアプリは全体の2/3程度。正式稼働は8月を予定しており、秋冬商品が始まるの9月ぐらいからは、基幹システムとの連携も行っていきたいと考えています。
伊藤様在庫がリアルタイムに分かるようになったことで、以下のような効果が得られています。
<① 業務効率が大幅にアップ>
在庫の多くは東京本社にあるため、東京の営業スタッフなら目で見れば在庫を把握できます。しかし、大阪支店の営業スタッフはその場で見ることができませんから、その都度、在庫確認のために倉庫スタッフに電話をかけて数を聞いていました。こうした電話の問い合わせが複数の営業スタッフからあり、その都度答えなければならない倉庫のスタッフの負担は計り知れませんでした。倉庫管理や出荷業務に支障をきたすほどの時間や労力を消費していたと思います。
それが現在では、電話で在庫状況を回答する回数はほぼゼロ。業務効率が大幅にアップし、営業・倉庫スタッフともに本来の業務に注力することができています。
<② 取引先からの信頼がアップ>
営業スタッフが取引先からの発注や問い合わせに対し、はっきりと数を答えられるようになりました。これまでのようなタイムラグも曖昧な返答もせずに済みますから、営業スタッフからは喜びの声が届いています。
<③ 商品の欠品が減少>
リアルタイムの在庫情報ですから、商品が欠品する前に必要な分だけ製造の発注をかけることができるようになりました。
<④出荷依頼のミスが減少>
以前は不確定な在庫情報をもとに手書きの出荷依頼書でやり取りを行っていたため、どうしても単純な書き間違えや計算ミスがありました。現在は品番を打てば在庫がリアルタイムに表示されます。そこで必要な数を入力すれば、そのまま出荷依頼をかけられます。これにより、出荷依頼のミスが大幅に減少しました。
伊藤様SAPoTToの支援なくしては、今回の在庫管理システムは完成していませんでした。とても感謝しています。具体的な評価としては、当社のやりたいことを汲んでいただき、非常に丁寧に対応してもらったと思います。私たちの知識では思いつかないカスタマイズや、無理な要望には適切な代案、おすすめのプラグイン提案などもいただきました。kintoneの知見や開発の技術力はもちろん、何よりも私たちの要望に応えようと努力してくれる姿勢に心強さを感じました。
伊藤様当社のアパレル事業部の販売は卸と委託のビジネスがあり、今回の在庫管理システムは卸のみで利用しています。今後は委託でのkintoneの活用と、基幹システムとの連携でさらに業務効率の向上を考えたいと思っています。 当社がkintoneで業務の効率化を図っていくには、SAPoTToのようなkintoneアドバイザリーサービスが欠かせません。そもそもkintoneの標準機能でできることをネットで調べても、検索されるのは難しいものばかり。SAPoTToのように分かりやすくかみ砕いて教えてくれるサービスはありません。いろいろ改善したい点もありますので、引き続きご支援を期待しています。今後もよろしくお願いします。